86歳男性にいただいた「青い鳥のロンド」レヴュー

ご近所に住む86歳の歌詠みの男性O氏から、緋野の小説「青い鳥のロンド」にレヴューをいただきました。息子のアパートから自宅に帰ったある日、ふと郵便受けを覗いてみると、封書の中に、原稿用紙に書かれたお手紙が入っていました。
すっかり遅くなってしまいましたが、感謝と敬意をこめて以下に掲載させていただきます。


    青い鳥のロンドを読む

五月末、重い小包が届いた。7人に配布し、出版社に送金して、あとは夕暮れ時も、夜も、深夜も読み続けた。
86歳の私とは違った若い世代の世界があった。

 場所は名古屋の栄、街のど真ん中である。登場人物は、菜摘子・翔子・麗ちゃん・百音・そして若い夫。
夫の妻との思いがリアルに描かれている。会社のことも、編集長のことも、現実社会の描写がリアルだ。
50ページの描写がいい。「健太の布団にすべりこみ、小さな体を抱いて寝た」
90ページあたりが面白い。麗の行動と夫の反応。麗ちゃんの姿がリアルだ。
126ページも面白い。男というものについて・・・優しい男、夫の変化・・・いろいろなことが分からなくなる。このあたりの描写、うまい。
夢子さんと栄の貴婦人は現実の人ではない、夢の中の人のようだ。

 青い鳥とはなにか? メーテルリンク以来、人々は青い鳥について考え、書いてきた。青い鳥は人々それぞれにとって違う。緋野さんは、この小説の中の人物のように、青い鳥を見つけるために書いている。
 緋野さんは、一生懸命に書く。家族の世話をしながら、御主人の仕事を助けながら、時間を見つけてせっせと書く。夜も朝も、自分の青い鳥を求めて。
 だが、私には「青い鳥のロンド」のテーマは理解しにくかった。
私は短歌を作る人間で、私はふるさとを描くために書いている。86歳の明解な短歌を作っている私には、はっきりしたテーマが欲しい。漱石の「坊ちゃん」や伊藤佐千夫の「野菊の墓」、野間宏の「真空地帯」のような単純・明解なテーマが。
小説は百人百様であっていい。どんな風に書いても小説なのだ。小説は自由なのだ。だが、私にはテーマへの共感が欲しかった。

 でも、緋野さん、よくやったね。私の計算では300枚以上書いたと思われる。
介護、仕事、よくやっているね。あなたの青い鳥、真剣に読みました。
ありがとう。 ありがとう。
次回作も、近いうちに見たい。86歳、あとが少ないから。
                   平成29年、五月末、土曜日書く。



一生懸命に作品の良いところを見つけて、私を励ましてくださろうとするO氏の温かさが心に沁みます。Oさん、ありがとうございました。

子ども時代を戦中に過ごし、ご家族を数人亡くされ、貧しさと闘って苦労されたOさん、安全・平和への活動、仕事、生活向上、地域社会への貢献・ふるさとの良さを残す短歌・・・・Oさんは、幸せとは何か?と迷うことなく、幸せの方向を誤らずに生きて来られた方なのではないだろうかと、レヴューを読みながら思った緋野です。
夫は外、妻は内、と夫婦の分業がはっきりしていた世代、働くことの第一目的が生活の向上であった世代には、平成の人間がめざす幸福や、平成の家族が抱える幸福への迷いは、理解し難いようです。
いえ、Oさんの世代というよりも、一般に男性読者の反応が鈍いのは、もしかしたら、男性たちの意識はOさんの世代とほとんど変わっていないからかもしれません。
この小説が投げかけているものは、幸せに迷うことのない人には、興味の湧かないものでしょう。幸せは人それぞれと言ってしまえば終わることです。
けれども、ここに登場する四夫婦の悩みは、単に彼らひとりのものではなく、この時代の若い家族たちの悩みです。そこを直視することが、より幸福な人間の未来に繋がると、作者の緋野は思うのですけれどもね。
やっぱり、どうも上手く書けていなかったのかもしれませんねぇ。反省。

青い鳥のロンド

遠隔操作透視の目?・・小説「青い鳥のロンド」レヴュー

緋野のブロ友、池ちゃんの「辛口レヴュー」から、ぼーちゃんが、緋野晴子の小説「青い鳥のロンド」に興味を持ってくださって、Amazonで購入してレヴューを書いてくださいました。有難いことです。

いただいたお言葉を、ここに掲載させていただきます。(セイラというのは緋野のブログネームです)



セイラさん、読ませていただきましたよ『青い鳥のロンド』 セイラさんのブログ友の池ちゃんのレヴュー記事の中の『何とつまらない物語だろう』との表現が妙に気になり、私はどんなふうに感じるのか、どうしても読んでみたくなったのです・・・

読み始めてまず感じたことは、ほんとだわ 池ちゃんがおっしゃられるように・・・ごめんなさい つまらないお話・・

と思った理由は、四人のお話の話題・・・『勝ち組』 とか 『負け組』 とか私の嫌いな言葉ですし、それにお話の内容も、このお話ってセイラさんの自分史?
みたいに感じて、なんだかなぁ~って思いながら読み進んでいったのです。

ところが読み進めていくうちに・・・ん? セイラさん! もしかして、遠隔操作透視の目とやらで私の心の中を覗き見してませんか?
と思われるほど、そうなのよ・・・ホント・・そうなのよねっ・・と、現実と物語がうまく入り混じってるような不思議なその世界に引き込まれている私がいたのです。

物語の後半からぐいぐいと引き込まれて、読み終わった後は、最初に感じた、何だかなぁ~と思ったお話も、生きてる内容に感じられ、何かしら一体感みたいなものが残っておりました。

本を読んで初めて感じた体験でした。

それと、セイラさんのあとがきも、今どきの、社会情勢をしっかりと見つめられて、感じてらっしゃる感性に心惹かれました。

青い鳥は自分の心の中にあると思います 幸せは心の持ち方で感じるものではないでしょうか? 辛いという字に一を足すと幸せという字になるように、たったひとつの見方を変えたら・・


ぼーちゃん、主題に迫るご感想、ありがとうございました。
どうやら 「見方を変える」 というところに幸せのヒントがありそうですね。
また、作者と読者の間に生まれる一体感とは、作者冥利に尽きるお言葉です。 重ねてありがとうございます。
ぼーちゃんと、ぼーちゃんに出会わせてくれた池ちゃんに、感謝!

青い鳥のロンド

Amazonにいただいた「青い鳥のロンド」レヴュー

自著の売れ行き調べのついでに Amazon を覗いてみましたら、まあ、嬉しい! 

どなたかがレヴューを載せてくださいました。 しかも、☆ 5つ! 

こういうものって、きっと友達とか身内だろうと思われがちですが、正直、私の知ら

ない方です。

(? 私が知らないだけで、ひょっとしたら予約者さんのうちのどなたかかもしれま

せんけれど、私のところに、「載せたよ」という連絡は来ていません)



     男性こそ読んでください   というタイトルです。

家庭と仕事の間で揺れる30歳の既婚女性4人。

仕事にかける思いがある。家庭に対する思いがある。

そんな彼女たちの4者4様の悩みは今を生きる共働き夫婦のひとつの姿だと感じ

ました。 私は未婚ですが、彼女たちが抱える仕事の悩みには共感するものがあ

りました。同世代の家庭をもつ女性、働く女性はもちろんですが、家庭のある男

性にも是非読んでもらいたい一冊です。



カスタマー さんとありましたので、やっぱり Amazon で買ってくださった方でしょうか?

私は自分の小説へのレヴューを集めて大切にしていますので、Amazon 掲載のものも、

このブログにいただいておきます。Amazon で公開されているのですから、いいですよね? 

もし Amazon からクレームが来るようでしたら、すぐに削除いたします。

お名前が分からなくて残念ですが、カスタマー さん、ありがとうございました。

緋野晴子著「青い鳥のロンド」え!売り切れ?!

小説「青い鳥のロンド」の出版から、あっという間に一か月以上も過ぎていまし

た。心に引っかかっていた考えたくない疑問 (売れているのかな?) に向き合

うべく、本を平積みにしていただいた、いくつかの書店をそっと覗いてみました。

すると、早くも店頭から消えている書店、まだ置かれているけれども売れていな

い書店、ほんの少し売れただけの書店、総じて厳しい現実に、また心が萎えそう

になるのでした。



ところがそんな中、最後に行った書店で、自分の目を疑う光景に出会いました。

え! 売り切れ? w(゚o゚)w​ って、これ、夢じゃないよね??? と思わず目をこ

すってしまいました。

お店の方に許可をいただいて撮ってきたのが、この写真です。

売り切れ


ね、夢じゃないでしょう? 皆様もびっくりですよね。

しかも、上にあるのは何かの大賞受賞作、その隣はNHKのドラマ化作、目を下

に戻せば右隣は45万部突破作、左隣にはなんと、かの有名な芥川賞作家のお顔

があるじゃありませんか! そう、「劇場」の隣です。

まあ! まあ! よくぞこんな場所に緋野晴子の「青い鳥のロンド」を置いてく

ださったものです! 

しかもこんなに大きな広告ビラまで作ってくださって! 感激以外のなにもので

もありません。



この書店がこうまでしてくださった理由を考えてみました。写真の下の方をご覧

になれば分かると思いますが、1つは緋野の在住地に近いということでしょう。

この書店さんは、東三河地方にある某書店です。そしてもう一つはやはり、書店

回りをした時の、緋野の小説内容の説明に感じていただけるものがあったからだ

ろうと思います。



それにしても考えさせられたことは、本が売れるか売れないかということは、ま

ずは内容の良し悪しよりも、書店さんの売り方如何にかかっているのだなという

ことです。

同じ平積みでも、平積み本が無造作にきちきちに詰めて並べられているところで

は、緋野の本は売れていませんでした。

(せっかくの帯のキャッチコピーも、白字で読めない状態でしたしね)

対して、大きな広告ビラがついて、良い場所に置いていただければ、売り切れに

なるのですから。



小説は最後まで読んでみなければ良し悪しの分からない商品ですから、まずは興

味を惹くことが肝心なのだと、これは創作におけるタイトルや書き出し、製本段

階における装丁デザインやキャッチコピーにも通じることだと思いました。

(もちろん、大きく売れていくには、内容に大衆の心を掴むものがなければならな

いでしょうけれど)

その点、今回の出版には、いろいろ反省点があったように思います。



ともあれ、売り切れ は有難い出来事でした。

いろいろなハプニングがあり、出版全体を通じて萎えがちだった心が、この一事

で、ピーンと元気になりました。 \(^o^)/


書店さん、ありがとうございました。

読者さんの呟きから

ブログの友人 新上俊さん も「青い鳥のロンド」を読んでくださって、ご自分のブロ

グに次のようなご感想を呟いてみえました。 小説の主な登場人物は仕事を持っ

た女性たちですが、女性でなくとも、労働現場には様々な立場の人間がいて、働

く人間の、仕事に対する心情ということに関しては男も女も違いはなく、共に十分

ストレスフルなのだと、新上さんの記事を読みながら改めて思いました。ですから

「青い鳥のロンド」は、性差にまつわることを除いては、登場人物を男性に置き換

えて読んでいただいてもよろしいかと思います。

では以下に、新上さんの記事を引用させていただきます。
 

 理性の点から言うと私が言いたいことを書いているではないか、と思われる

 点がございました。そして私が会社勤めをしていた時に発した言葉と

 同じ言葉を見つけました。P81の最後から次頁について語られていた言葉です。

 これは、商社の営業最前線で働いていた翔子が、妊娠によって前線から後方

 の事務に配置換えされようとしている時に、友人に語った言葉です。

 「後方だって必要な仕事だってことは分かっているわ。でも、契約書の和訳や、

 決まった文書の作成や、データ入力や、電話対応、・・・・定年までやっても同

 じことの繰り返しで、創造性ってものがないのよ。私にとって仕事をするという

 のは、そういうものじゃなかったの。目標をどこに置いたらいいのか、働く意味

 が見えないもの」



 私はゼネコンで海外の仕事をしていましたが当時建設会社では国内の仕事が

 忙しく、金がかかるだけで利益を出さない海外の仕事はお荷物扱いされ、ある

 意味邪魔者扱いされていて、ここで発せられた言葉と同じ気持ちになったので

 す。

 私は就職氷河期ではないですが、オイルショックによる不況下の中、2浪という
 
 年齢ハンデを負い、数十社から不採用となり、ひ弱で絶対入社したくなかった

 建設業界を、大学の就職部から「英語力がある学生を探している会社がある」

 と紹介され、面接を受け合格して進みました。一部上場会社に勤務していること

 を誇りに思いながらも、社内で日陰で勤務している思いを持ちながら働きました。


 新上さんはその後その会社を早期退職され、数十社に及ぶ転職を経験された

 そうです。
 
 「青い鳥のロンド」のあとがきにも少し書きましたが、先進国の中で最も幸福感

 の低いグループに入るのが日本の正規雇用女性で、それより少しましなのが

 正規雇用男性です。日本の平均的な女性の幸福度は逆に高く、その差は世界

 一だそうです。

 ここから見えてくるものは何なのでしょうか? 

 そんなことを改めて思ってみた緋野です。

 皆様も、小説「青い鳥のロンド」を通して、幸福な人間、幸福な日本人の在り方

 について、思いを巡らせてみていただけたらと思います。


 
 「青い鳥のロンド」緋野晴子著(リトル・ガリヴァー社) 

 * 全国書店でお求めいただけます。 
                (店頭にない場合は書店にご注文ください)

 * 楽天ブックス・Amazon 等ネット書店にもございます。

 * 庶民の味方、図書館でリクエストして、購入していただくこともできます。

テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

hinoharuko

Author:hinoharuko
銀河の旅人セイラです。私の見た地球人の姿と、それを描いた小説をめぐって、気ままなお話をしていきます。
私の本のご紹介・・・① 「たった一つの抱擁」(文藝書房)…この星の男女(夫婦)の不可解な生態を描き出した作品。 ② 「沙羅と明日香の夏」(リトル・ガリヴァー社)…神秘の奥三河を舞台にした、二人の少女のひと夏の経験。生きることの深奥を見つめた青春小説。(東愛知新聞社主催「ちぎり文学奨励賞」受賞)

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